卓上に「ある場所」。MAP COASTER登場

本日は商品のご紹介です。
ようやくアレが帰って来ました。


昨年8月に奈良 蔦屋書店さんの広大なフロアをお借りして実施した当店のPOPUPイベントで、一番と言えるほどの人気となりあっという間に完売してしまった「MAP COASTER」です。
その後の勢いを止めるまいと秋に注文した商品が、半年たってようやく出来上がって参りました。あの時の勢いは・・・止まってると思いますが。


「MAP COASTER」は表面に地図の模様が刻まれたモルタル製のコースターです。
建築の素材であるモルタルをインテリアに持ち込むことで、内と外の世界の境を曖昧にする・・・そう、Pull Push Products.の製品です。

例によってひとつひとつデザイナー佐藤延弘さん自身の手で製造された完全ハンドメイドのコースターは撥水加工のなされていないモルタル製です。

冷たい飲み物の入ったグラスの表面についた水滴を適度に吸収してくれるだけでなく、約1cmの厚みを持つモルタルの重さによって、グラスの底にコースターごとくっつくというようなこともありません。
しかも裏面にはウレタン製のクッション材が貼り付けられているので、お気に入りの無垢材のテーブルに傷がつくなんてこともないのです。

そんな機能性に抜かりのないMAP COASTERですが、今回はやはり「地図」がポイントです。

地図を眺めるのが好き・・・という方は多いと思います。
今どきならスマホやPCの画面上で世界中のあらゆる街を眺め、ストリートビューやルックアラウンドなどの機能で実際の景色や、数年前の景色を自由に見て回ることもできます。
それはさながら世界旅行。新型コロナのおかげで自宅から一歩も出ることができなくても、地図を前に私たちはいつでも自由を手にすることができるのです。

それは地図というものが単なる図形ではなく、人間の経験や共通認識によって、そこに現実の世界や思い出など様々なものを想起させてくれる道具だからと言えるのではないでしょうか。
道や建物の形状や位置関係、山や川、海などの自然物の配置を見れば、その場所から見える景色もなんとなく想像できてしまう・・・それは時間や空間を超えてくれる、外界への小さな窓のような存在。
デジタルの前、地図帳や巻物の時代からずっとそう。


そんなMAP COASTERに刻まれた地図は、実は実在のある場所なのだそう。
地図の種類はいくつか(4種類?)存在するそうなのですが、今回届いたものはすべて同じ、さらに前回昨年夏に届いたものとも一緒のものでした。ひとつずつ綺麗な化粧箱に入れられていますが、そのパッケージにも中身と同じ地図の模様がプリントされています。
どこの地図なのか・・・佐藤さんが行きそうな場所など考えながらPCの地図で探してみましたが、今回は特定断念。もしわかった方がいたらご連絡ください。佐藤さん本人に聞けば教えてくれると思いますが、なんか夢が無いので嫌なのです。


グラスの下に地図。地図というより「ある場所」と言ったほうがいいかもしれません。
使い込めば飲み物のしずくなどでそれは汚れていくはずです。「経年変化」「年季が入る」なんて素敵な表現。それはさながら古地図のように子に孫に伝えていってもいいかもしれません。

卓上に「ある場所」。モルタルのインテリアで内と外を曖昧にするだけでなく、時間と空間をも曖昧にする。これぞPull Push Products.といえるほどの策略に、ひとつのってみてはいかがでしょうか?

卓上に「ある場所」。モルタルのインテリアで内と外を曖昧にするだけでなく、時間と空間をも曖昧にする。これぞPull Push Products.といえるほどの策略に、ひとつのってみてはいかがでしょうか?

[Motif/Pull Push Products.] MAP COASTER Msize ¥1,375(¥1,250+税)